Mとの飲み

わたみん家という呉服町スクランブル交差点そばの店。社会学の徒であるMとの話は毎回面白い。直前まで統計力学のテキストを読んでいたのでそういう文脈ではなしをいろいろする。系の振る舞いは粒子数が2個までなら解析的に解けるし、10^5くらいまでなら計算機で解ける問題である。また10^23くらいも熱力学というりっぱな理論があって圧力というとっても良い物理量が得られるが問題は10^5〜10^20くらいの中間層である。中間層を解く理論はない。計算機でしらみつぶすこともできない。そういう中間層に社会の問題,経済の問題,生物の問題,言語の問題はすべて含まれていて、そこはとてもじゃないが分子を調べればわかるといった楽観的な見方では挑めないぜというジャブを放って、後は飲んで飲んで語って語った。Mはどうやら医学に興味があって、社会学の文脈から医学(特に精神医学)を見直すことを目論んでいるようだ。生物学と工学を結びつけてシステム生物学というものを作ろうとしているというような動きに似ているような気がして、批判的コメントをいくつかした気がするがよくは覚えていない。
気がついたらIさんが好きだったとかMは告白し始めてうぉーとか盛り上がっているうちに0時を回る。K研クオリティならもう一軒行くところだがMが疲れているようだったので断念する。