8月上旬に

Y村研の合宿と生物物理夏の学校と名大のオープンキャンパスが微妙なタイミングで重なっている。
バイオインフォマティクス夏の学校は今年はパスするしかなさそうだ。K原先生とO本先生とはいろいろしゃべりたいのだけれど。
しかし、テーマがシステムバイオロジーなのに、この今ひとつ盛り上がりの無い雰囲気はなんでしょう(と言ったら怒られる?)。最近、システムバイオロジーという言葉の持つ意味についてまた考えさせられることがあったのだが、工学の人がよく言う「システム」という言葉には悲壮感が全く無いのが良くないのだとつくづく思う。これは必ずしも悪い事ではなくて、例えば「システマチックにやる」という言葉に代表されるように、最適化効率化を意味している時にはシステムというのは多いにメリットなのである。しかし、それは人工物としてのシステムに適用できる性質なのであって、生物のシステムはそうはいかない。
生物は最適とは程遠いくせに人工物より優れた性質を兼ね備えていたりしいるところが不思議だし解くべき謎なのだが、それが電子回路の考え方の外挿で解けるんじゃないかという考えはやっぱり俺は受け入れられない。そして、おそれく言っている本人も痛いほど気付いていて気がついていないような振りをしているのが、ちょっとやだなと思ったりするのだ。
大津の時間生物学会でM野先生にそういう話をちょっと言ったのだが、今度会ったらもっとdeepにそういう話をしてみたい。どこまで行けて、どこが難しい問題なのか謎に目を背けずに話し合えば、そこらの数理生物学者には思いもよらない良いアイデアが生まれるような気がするのだが。