シアノに寄り添う

システムの理解とは何かTさんと考える。「システムの理解」という言葉はもう巷にあふれかえっているが、いまいち何をやることなのか誰もわかっていない。わかってないのはいいが、あえて考えようともしない節が(特に生物学者に)ある。
あるフェノタイプが1遺伝子に還元されえないということを深刻に受け止めている人は多いが、では網羅的に解析しましょうというのも理解とはいえない。そもそも理解という言葉がシステムという言葉と相容れないのではないか。
部分を調べたほうがいいのか全体を調べたほうがいいのか、という議論はおそらく意味を成さない。別の軸がきっと必要なんだと思う。気になるあの子の事を理解したいとき、彼女の前頭野に電極をさしたり、ストーカーのようにつきまとって彼女のあらゆる行動を調べつくす人はいない。ただ彼女とご飯を食べに行くほうがよっぽど彼女を理解する事に近いであろう。そんな話をしていると二時になっていた。