岡潔「情緒と創造」

を読む。キテいる。どういう意味でキテいるかと言えば、幼児教育としてピアノをさせると修羅道に落ちるとか男女別学を妙に訴えていることとか、そういうエキセントリックな意味ではない。(しかしどうしてそうピアノを毛嫌いするのか?彼は幼児の漢文の暗唱や書き取りはかなりプッシュしているのだが)
ヴィトゲンシュタイン言うところの「語りえぬもの」に沈黙せずに堂々切り込んでいっているのが、もう痛快だ。モギケンに通ずるものがあると思う。(俺のほめ言葉いつもこれだ..)彼は教育はそもそも大自然のものだ、とノタマウ。人をどうこう改造するのはそもそも難しいものだという考えがあるのだと思う。まいた種をどうこうすることも出来ない。ただ水をやって肥料をやってじっくり待つのみだ、という考えはシステム論にも通ずるものがあるような気がする。そうか本来システム論とは科学には乗りづらいんだよなあと再認識した一冊。Rさん勧めてくれてありがとうございます。